築28年の木造賃貸住宅の内部をリフォームした完全プロ仕様の本格スタジオ
Studio Dirch
東京都内の閑静な住宅街にある一戸建て住宅に作られたレコーディングスタジオを紹介します。実はここ、写真からは想像もつかないような物件なのですが、そんな場所にも本格的なスタジオを作れるというとても興味深い実例です。
築28年の木造賃貸住宅の内部をリフォームした 完全プロ仕様の本格スタジオ
大きな幹線道路から路地を入った住宅街にひっそりと建つ、どう見てもここにスタジオがあるとは思えない、やや古めの一軒家。今年3月に完成したRecording Studio Dirchは、プロデューサー/サウンドクリエイターの阿妻 諒さんがオーナーを務めるスタジオです。建物自体は築28年の木造戸建賃貸住宅で、その1階の2部屋をリフォームしてスタジオにしています。
「去年の夏に、それまで拠点としていた大阪から東京に出てきました。最初はマンションを改装してスタジオを作ろうと思っていたのですが、改装できる物件がなかなかなくて困っていたところ、たまたまここが見つかったんです。
都心から少し離れているので、一戸建てでもコストを抑えられましたし、ちょっと隠れ家的な雰囲気も好評です」
ー建物が古いため元々の遮音性能も低かったそうですが、ドラムの録りに対応する本格的な仕様を実現。スタジオ以外の部屋は元の住宅のままなので、ギャップの大きさに驚かされます。
「来た人はみんなびっくりしますが(笑)、ほとんど全員が“音が良い”と言ってくださいます。
作り手の目線で、制作しやすいようにいろいろな工夫をしたスタジオなので、これからたくさんの方に使っていただきたいです」
工事前:昔ながらのリビングダイニング
ー元は台所から続くダイニングルームだった部屋を完全リフォームしたコントロールルームは、ディレクタースペースもしっかり確保
ーコントロールルームのデスク奥には、“近未来のコックピットみたいにしたい”という阿妻氏のリクエストでLEDブルーライトを設置
ーコントロールルーム/レコーディングブースともに、昼白色とオレンジ色の照明を組み合わせて多彩な雰囲気を演出できる
Point 1 大型の特注エンジニアデスクを中心とした快適な制作環境
大型のデスクはアコースティックデザインシステムが設計。スピーカーの配置はミリ単位で追い込み、クリアなモニター環境を実現している。角度を変えて縦に並べたデュアルディスプレイのセッティング方法にも注目。
Point 2 壁の一面を斜めに仕上げることで、定在波による影響を最小化
約8畳のレコーディングブースは、点数の多いドラムセットにも余裕でマルチマイクセッティングを行える広さ。元の部屋が正方形だったため、出入口側の壁をわずかに斜めにすることで定在波の影響を最小化している。
Production & Recording Studio Dirch 主なシステム
●Mac Pro
プロセッサ 2 × 3.06 Ghz 6-Core Intel Xeon
メモリ 32GB 1333 MHz DDR3
●Audio I/F
Pro Tools HDX 16×16 System
●HA (Mic Pre)
Audient asp880
Prism Sound Orpheus
RME QUADMIC
●Microphone
Neumann U-87ai
Rode K2
MXL 2003A
audio technica AT4050 × 2
audio technica ATM25
Lewitt DTP640REX
DTP340TT × 3
LCT340 × 2
LCT340C
MTP440
SHURE BETA87C
SM57
SM58
●Compressor
TUBE-TECH CL-1B
●Monitor Speaker
ADAM AX7
YAMAHA HS-50
●DAW
ProTools10
ProTools11
Logic Pro X
StudioOne 2 Professional
●Amp Simulator
Avidven Rack Ele
他の事例も見る
ご相談はこちらから
- 住宅用ピアノ室等
- アコースティックデザインシステム
- 03-3239-2021
- 関西営業所
- 06-7492-9233