防音性能について(ドラム/バンドスタジオの場合)
現場測定による「遮音性能保証工事」
戸建て住宅ではマイナス60~70dB、静かな住宅地ではマイナス65~75dBの性能が必要です。
戸建て住宅における評価尺度(ドラムスタジオ、当社作成基準)
【当社推奨性能】
遮音等級 | ← 遮音性能優先 → | ← 窓あり → | ||
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D’-70 | D’-65 | D’-60 | D’-55 | |
立地音環境 壁から1m地点での 複数ヶ所の平均地点 |
低音のリズムのみが時々かすかに聞こえる | リズムがかすかに聞こえる | リズム、フレーズがかすかに聞こえる | リズム、フレーズがわかる |
用語の説明
【D値について】
JIS規格や日本建築学会の指針によって定義される遮音度をD値と言い、屋内の2室間(マンションやホテルの隣の部屋に対してなど)の遮音性能や、建物の内外においては、主に屋外の騒音(道路騒音や工場騒音など)が屋内にどれくらい入ってくるかを示す指標で、値が大きいほど遮音性能が高いことを示しています。
【D’値について】
屋内で発生した音が屋外でどれくらい聞こえるか、実際に屋内側に騒音源を設置した測定方法については、JIS規格にも日本建築学会指針にも明確な規定がありません。(参考としての付属資料に言及されていますが、JISと日本建築学会とではその測定方法や評価方法が異なり、国内で統一された見解はやはり存在しません)
そこで当社では、日本建築学会指針の付属規定にある『内部音源法』の測定方法を採用し、ただし結果の算出・表記の方法については、D値と同様に、純粋に内外音圧レベル差の測定値をそのままD値曲線上にプロットし、その読み取り判定値をD’値として表現、当社独自基準と称することにしました。これは、単純に内部の○○デシベルの音が××デシベルに減少したというその差の数値を表しているため、一般の人に理解されやすく、このようにしています。
※室内の音→隣接室内の音 D-○○ (日本建築学会基準)
※室内の音→外壁1m地点の音 D’-○○ (当社独自基準)
遮音度(D値、D’値)グラフ
横軸は周波数(音域の高低)を表しており、125Hzの低音から4kHzの高音まで、オクターブ毎に6つの周波数帯域について評価します。縦軸は音圧レベル差、つまり何dB音を減少するのかを表しており、値が大きくなるほど防音性能が高くなります。6つの周波数帯域について音圧レベル差をグラフ上にプロットし、各周波数の遮音度(基準曲線を中心に±2dBの範囲がその遮音度)を読み取り、そのうち最も評価の低い周波数の遮音度をもって、その場所に対するD値(D’値)を判定します。
D値(D’値)は中音域である500Hzでの遮音度を基準とし、例えばD-70の場合、125Hzについては55dBの遮音度でもD-70と言うことができ、逆に2kHz,4kHzについては80dBの遮音度がないとD-70と言うことができません。これは、人間の耳は周波数によって感度が一様でなく、低音については感度が低く、逆に高音は感度が高いため、同じように聞こえるレベルでモデル化したことによります。
左のグラフは実際の現場で防音工事後に行った遮音測定結果で、外壁前1m地点における記録です。すべての周波数帯域でD’-70等級線を超えているため、測定結果はD’-70等級となります。(500Hz以上の周波数帯域では遮音性能がきわめて高く、信号音を騒音計で検知することができず、測定不能=記録なしとなっています。)
右のグラフはドラムの生の音圧レベル(赤)から、左のグラフの測定結果で得られた値を減じてプロットしたもの(青)を示しています。つまり、ドラムの生の音が外壁の前でどのような音で聞こえるかを表しています。
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